2008ペガサスカップ余話1 – エムのハイ

エムのハイ先月3月30日に行われた極真館本部直轄菊水道場主催「第5回ペガサスカップ錬成大会」より、小学5年女子の部ネタを。

今年のペガサスカップの小学5年女子の部は、三名の選手が参加です。二名ならワンマッチ形式ですが、奇数な三名なので「巴戦(ともえせん)」。つまり、総当たりなリーグ戦です。

そして、この三名は全員井上道場所属(笑)

結果は、過去記事「第5回ペガサスカップ錬成大会」で入賞者を書いているので、ダブルヒカリな代継橋道場の光(ひかり)と武蔵ヶ丘道場のヒカリがそれぞれ1位2位だったわけで、となると、残り一名は誰?ってことになって、それは、エム。

代継橋道場のエム。

総当たりなので光ともヒカリとも対戦していますが、起死回生のハイキックをそれぞれの試合で出していて、このハイが決まっていれば、あわやエム勝利!?なわけですが現実は二人の「ひかり」に惨敗。

過ぎ去ったことを「たら、れば」で語るのは禁句なのですが、これはこれで面白いわけで、古今東西、政治にしろ文化にしろスポーツにしろ、庶民の楽しみは「たら、れば」。

というわけで、3位決定戦のない大会で二敗したエムのハイをペガサスカップ余話として。

まず。
最初に代継橋道場の光(ひかり)との対戦。

光の怒濤の攻めに為す術無く受けにまわり、野球に例えると、いくらピッチャーが0点に抑えても味方打線が点を取らないとゲームに勝てないのと同じで、デフェンスオンリーなエムは、光のオフェンスに屈します。

が、光の右手が下がったのを確認すると、左足の膝をスーッと上げて、光と自分の軸よりも膝を入れ込んで、軸足を返し、膝先から走る左ハイを出します。

これ、光に当たります。

いい角度で出しているんですよねぇ。

連続画像で見てみる。

左足を上げるエム ハイの軌道に膝をのせる
そして、溜めていた足先を放つ 光にヒット
安定したエムの軸 当てられた光、ここまで頭が動いてます

エムが背中を見せているのでよくわかりませんが、光が左の突きを出しています。連続で出している突き技の途中ですね。その際、右手のガードが下がります。

そこをエムは狙っています。

エムは狙ってハイを出しているんですよ。武蔵ヶ丘道場のヒカリと対戦する時の画像がわかりやすいと思いますが、ちゃんと相手を見て蹴っています。

したたかです(笑)

が、光は前進しているし、蹴りも浅い。

これだけ軸のしっかりしたエムなので、もっと放つ瞬発力があれば、光は崩れ落ちています。フェースガードしていたとしても。

でも技ありにすらならない。

当然です。

当てるだけの蹴りは有効ではありません。フェースガードしていなくても、なんの威力もない、見た目に奇麗な足上げにしか過ぎません。

これは日頃の稽古の結果がそうさせているわけで、試合中は「お!」と一瞬どよめきましたが、「あれが有効打になるわけがないよな」と。

もったいないですね。余裕で技ありな間合い、タイミング、角度な蹴りなのに、日頃の稽古がアレなので、本番では何の役にもたたない。

今後の課題ですね。

そして光ですが、相手がエムだからいいようなものの、違う選手だったら完全に技ありな蹴りを貰っているので、ガードの甘さが認識できたと思います。

まぁ、エムは空いているところを狙って蹴っているのですが、光はそういう蹴りでもきっちりガードしなきゃいけない。

ということで、二人とも今後の課題がよくわかる試合画像ですね。

さて。
次が武蔵ヶ丘道場のヒカリ戦。

代継橋道場の光戦同様、受け身に回ってしまうエムですが、なんとラスト1秒で左のハイキックを出します。

オフェンス遅すぎ!

これ、エムが正面側でヒカリが背中を向けているのですが、エム、ちゃんとヒカリの動きを見てハイを蹴っているんですね。画像だと小さくてわかりにくいと思いますが、動画だと、しっかりとヒカリの動きをみて、そして蹴っています。

そこまで出来て、なぜ!

と言いたくなるのをグッと堪えて(稽古ではいつも井上雄一朗に言われているので)、エムの動きを連続画像で見てみる。

ヒカリの動きを見るエム ヒカリの右の突きで顔面が空いたのと同時に左膝をあげるエム
膝をグイッと上げるエム ここまで蹴り足を溜めているエム
そして膝下のスナップを効かせて蹴る が、ヒカリが間合いを詰める
右肩に乗っかっただけな蹴りになる ヒカリさらに間合いを詰める

技術的なことを書くと、ヒカリの右の突きに合わせたカウンターの左ハイなわけです。

高度な技だ・・・

普通は決まります。カウンターなので威力倍増で、一般部ならこのまま膝から崩れるタイミング。

が、ヒカリは突き技でエムに圧力をかけています。エムが狙った頭部は、コンマ数秒の間に移動していて、上に貼り付けた画像のように、一番力が入る背足から臑にかけてのヒットポイントより膝よりな箇所がヒカリに当たっています。

なので、ヒカリの右肩に足を置いている状態。

ヒカリはそのまま突進しているので、エムは体勢を崩されて、蹴っている最中にバランスを崩されているので、効く蹴りにならない。

最終的にヒカリの圧力に蹴りを殺される。そしてタイムアップ

ヒカリからみれば、昨年末のクリスマスカップで錬志会館の選手に顔面蹴られまくりで、それ故、引いたらダメってのが身に染みているわけですよ。蹴りの威力をそのまま貰っちゃうと。

なので、前に出て蹴りを殺しているわけです。

たまたまそういう動きになったんじゃないの~ってな話なんですが、攻防の中の動きなのでそうかもしれません。しれませんが、ヒカリはクリスマスカップで悔しい思いをしたわけで、それは体に染みついている思いなわけで、見た目にはわからない気の強さがある子なので、本能的に前に出ていたんだろうなぁと。

マ。
そう思うわけであります。

デ。
エム。

代継橋道場の光戦と同様で、やはり、これも日頃の稽古の結果。

この日のペガサスカップで二敗した選手はエムしかいない。勝負なので勝ち負けがありますが、問題は内容です。試合結果には、ほとんど何も言わないあの井上雄一朗が、腕を組んでしかめっ面。

う~ん、と。

私も、う~ん、と。

代継橋道場の光、武蔵ヶ丘道場のヒカリ、そしてエム。この三人の中で、軸のしっかりした、井上雄一朗が指導する蹴りを出せるのは、実はエムのみ。

光は軸が安定せず、クニャクニャした蹴りだし、ヒカリはまだそこまでのスキルがない。

井上雄一朗、「う~ん」となるわけですよ(笑)

ただ、光明があるのは、この4月からエムはユウスケに次ぐ練習量をこなしています。まだ4月始まったばかりなんですが・・・

ユウスケが地道に稽古を積んで力を付けてきたように、エムもきっとそうなると思っています。

但し、ユウスケの稽古に対する姿勢と同じものをエムが持たない限り、練習量が増えたとしても同じ事。

だから、頑張れ!エム!

ペガサスカップでは、準決勝に勝てば決勝でユウスケと戦える、ユウスケと戦いたい、と言ったダイヤも、稽古量を増やし頑張っています。

春はいいですね。

あ、ダイヤが言ったことで思ったのですが、準決勝はダイヤが先にあるんだから、おまえが勝ってもユウスケが負けたら戦えないじゃん!と突っ込もうと思ったのは内証です(笑)

閑話休題。
空手の世界では「牛飼いと牛」という有名な言葉があります。

牛を水飲み場に連れて行くのは牛飼いの役目、でも水を飲むか飲まないかは牛が決めること。

という意味の言葉です。

別に牛じゃなくても羊でもなんでもいいんですが、要は、自主性について語った言葉であると。

エムにしろダイヤにしろ、そういう意味では、自ら進んでいるわけで、これは井上道場の珍事だ!と思ってはいけないわけで、人というのは成長するもんだな、と。

人は人でしか学べませんね。

さぁ、頑張っていこう!

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