今日は1月7日で、冬休み最後の日なんですが、金曜日なので土日まで冬休みは続き、ましてや祝日である「成人の日」が月曜なので、丸々三連休分おまけがある今年の冬休み!
宿題が終わったか甚だ疑問な今日この頃ですが、すっかりお正月ボケな今日この頃でもあります。
井上道場の稽古始めは来週からなので、ネタないのですが、昨年の動画から、井上道場ブログにしては珍しい技術的なネタを投稿してみる。
技術的なネタって、料理の技術じゃないですよ(笑)
空手の技術ネタ!
でもあれですよねぇ、普通に「技術的なネタ!」と前フリしつつ、平気で料理の技術ネタとか書くのが井上道場ブログクオリティなので、こうやって、ちゃんと「今回は空手!」と書いておかないといけないから困る(笑)
デ、
昨年の10月、武蔵ヶ丘道場練習後に、ある動画を撮影しました。
ボディ打ち(レバー打ち)の基礎(フォーム)の動画なんですが、「ってな動画を撮影しました」ってことは、10月30日に投稿した「井上道場ゴルフ倶楽部!の巻」に書いています。
ゴルフ練習ネタの最後にちょこっと(笑)
該当箇所を引用(実際には画像も二枚使用してます)。
空手のネタ全然ないですが、実は昨日の武蔵ヶ丘道場の通常練習後、東京に住むある方から依頼され、ボディ打ちの基礎(フォーム等)を教えて貰いたいとのことだったので、基本的なこと(初級者用)として、ハウツー映像を撮影しました。
ボディ打ちって、レバー打ちのことなんですが、フォームと突き方、単発と連発時のフォームの違いとかを映像で解説。
見たい方はご一報ください。
動画を貼り付けようと思いましたが、面倒くさかったので止めました(笑)
その、貼り付けるのが面倒くさかった動画を使っての今回の記事です。はい。
前段長くなりましたが、もう少し続きますよ(笑)
フック。
競技では上段突きなしなので、この場合、ボディフック。
ボクシングのジャブ、ストレート、フックのフック。
フックって英語です。綴りは「hook」。そのまま読んじゃうと「ホック」。外国人っぽく「ホック」って言うと、フックって聞こえますよ。ホとフの間くらい。
そんなことはどうでもよくて、
意味は「かぎ」。
key、車のキーのkeyじゃなくて「鉤」の方。
ものを引っかける留め金の「鉤(かぎ)」ですね。
なので、「鉤突き(かぎづき)」とも「振り打ち」とも言います。振り打ちは、肘を伸ばしたりして打つので(廻し打ちっぽい)ちょっと違うかもですが意味は通じます。どっちも「タメ」を利用して突くので。
つうか、
もともと空手には、こういう突き方なかった(笑)
ボクシングでいうフックのような打ち方、突き方の代わりに「手刀」とか「裏拳」があるわけです。「弧拳」も。直線ではなく曲線で攻撃する技として。
というようなことは、本題と関係ないし、書くと膨大な量になるので、この記事で言う「フック」ってのは、つまり、そういうことです!ってな意味くらいに解釈しておいてください。
あ、
あと、現代空手、近代空手ってのは、色々な武術なり格闘技の技術が取り込まれ、今でもそうなのですが、日々技術向上しているので(競技に特化しているといえばそうなりますけど)、別に「鉤突き」とか「振り打ち」とかって日本語で言わなければならない!ってわけではなく、普通に「フック」で十分です。
つうか、日本語自体が外来語を柔軟に取り込む言語なので、「フック」も今では日本語化しています(笑)
なので、
井上道場では「フック」と言うし、それで通じます。
アッパーは・・・これも日本語化していますが、顎を狙う突き(パンチ)なので、これは「下突き」と分けているかなぁ。
ボディアッパーって言う(笑)
そんなこともどうでもよくて、
この記事での「フック」は「ボディフック」のことです。
主に左手を使います。
何故か?
人の右側に大きな急所があるから。
それは何か?
肝臓!
つまり、レバー。
英語で書くと「Lever」。
なので、「リバー」とも言ったりします。
でも、「リバー」って言っちゃうと、川の「リバー」とこんがらがっちゃうので、レバーと言った方がわかりやすいですね。
レバニラ炒めのレバは「レバー」のレバ。肝臓のことだし。
レバニラ炒め?ニラレバ炒め?・・・???どっちでもいいや!
川のリバーは英語で「River」。
RとLなので、発音には明確な違いがありますが、日本人、このRとLの発音の使い分けが超苦手(笑)
これまた、そんなこともどうでもよくて、
その肝臓(レバー)を狙う技なので、左手がメインになります。
なので「レバー打ち」。
肝臓って大きな臓器です。肋骨に守られています。でも一部は肋骨の下にあったりします。これ、自分の肝臓の輪郭は探せます。今度教えます。
誰に?
ほんで、
胸のすぐ下にあります。右脇腹、イメージとしては腰の近く、ではありません。あなたが思っている場所よりもっと上に肝臓(レバー)はあります。
レバー打ちが効かないなぁ・・・と思っている人は、もう少し上を狙えば効きます。
でも、脇を締めると簡単にガードできたりするので、ノーガードのとこをぶち抜くには、別の技術が必要です。
が、
ここではその技術ではなく、レバー打ちの基礎、フォームを書いているので割愛します。
そろそろ、本題(笑)
この動画は、一般部(年齢的には壮年部)の白帯(オレンジ帯)を対象に説明しているので、基礎の基礎しか説明していませんが、初心者はこれで十分です。
それでも軸だとか重心だとかの身体操作が難しいと思いますが、練習していれば、段々と「抜き」がわかってきます。
まずは、正しいフォームを身に付ける、と。
その上で崩したフォームで効かせる突きが出せるようにする、と。
何事も基本が大事。
百聞は一見にしかずなので、まずは動画を見てみる。
撮影していたのは私なので、補足することもないのですが、記事だと色々できるし、「ここを見ておいて」ってやつを。
フォーム。
軸。
軸がぶれないようにする。
軸はどうやって作るか?
空手の場合は、基本稽古で培います。基本移動稽古もそう。
なので、練習時に口を酸っぱくして言うわけです(笑)
地味で意味の無いように思える基礎練習は、こういう自然体での身体操作に繋がります。なので、やってるわけです。腰を深く落とすのも、足腰鍛錬の意味もありますが、重心が上にあると簡単に転かされちゃうので、重心を下にしたまま動ける訓練でもあったり。
重心って、重い心でも心が重いのでもなく、質量が分布する空間において、その質量に対して他の物体から働く万有引力の合力の作用点です。力学用語です。
つまり、重心は質量中心。
ちなみに、重心は物体内部にあるとは限りません。L字型とかの物体の場合、外に重心があります。わかりやすいのは「やじろうべえ」。
「やじろうべえ」は、バランスとるために中心に棒があって、それを指先に乗せたりしますが、その指先の位置が重心です。棒がなくても重心は変わりませんが、そうなると、「やじろべえ」で遊べない(笑)
重心は物体の外にもある、ってのを意識すると、空手にも色々応用できますよ。
空手はリアリズムで、数学で物理で力学で生理学です。摩訶不思議なことなどこの世には存在しません。
摩訶不思議に思える、感じる、見えるのは、「知らない」から。
人類は、40年以上前に月に人を送りました。アームストロング船長のアポロ11号。「はやぶさ」は惑星イトカワから戻ってきたし、パイオニア10号と11号は土星と木星を観測し、今でも外宇宙に向かって飛行中です。
が、自分達が住む地球のことすら完全に解明していないのが人類。
知らないことが多すぎる(笑)
閑話休題。
さて、
余談ばかりな記事になりつつありますが、いつものことなので放っておいて先にすすみます。
デ、
ですね。
このレバー打ち。打ち方、フォームは先の動画の通りなのですが、実際に使うとどういう風な感じになるのか?
その前に、器具を使った練習(ミットとか)あるのですが、それは略します(笑)
ちょうど、昨年末の代継橋道場稽古納めのスパーリング中に、いいやつがあったので、それを使う。
タナカくんが、カタヤマくん相手にスパーしている時に、上で井上雄一朗が説明している通りのフォームでレバー打ちやってました。
対人練習(スパーリング)でのレバー打ち。
スキルにもの凄く差がある二人なので、とてもわかりやすい(笑)
まずは、その場面を見てみる。画面右の攻防です。
8秒くらいしかない動画なので、わかる人しかわからないかなぁ。
ちょっと説明。
フリーな対人練習(スパーリング)なので、黒帯なタナカくんは、ちゃんとレバーを打てるように前フリしてから攻撃しています。
実際は、カタヤマくんが右の突き(直突き:ストレート系)を出しているのでカウンターになっているのですが、自由攻防では色々なパターンがあるので、この場合は、相手のストレートに合わせたカウンターのレバー打ちと捉えてください。
ここで大切なのは、レバー打ちをするタナカくんのフォームですから。
では、説明。
まず、肩口に、いわゆる「肩パンチ」を入れます。これは、右手でレバーをガードしているので、そのガードを上げさせる意味と意識を上にいかせる意味があります。
おそらく、タナカくんは、そのままレバー打ちにいくつもりだったはずなのですが、カタヤマくんが右ストレートで攻撃してきたので、いったん左手で捌きます。
左手で捌いて、上体を左側に振ってレバー打ちのための「タメ」を作るタナカくん。上級者だと、この体の動きで「左の突きがくる」と読めるのですが、この上体の振りはフェイントにも使うので困ったモノ(笑)
もう一度カタヤマくんが右ストレートを打ってくるので、ストレート系はまっすぐな軌道で脇が完全に空きます。そこに上体の「タメ」を利用して左フック(レバー打ち)を合わせます。
カウンターです。
スキル差があるので、打ち抜くフックではなく、当たったあとすぐに手を引いてダメージをコントロールするタナカくん。
でも、キレがあるので、スパン!ってなフックになって、いわゆる「抜いたパンチ」になっていたりするのですが、それは内緒ですよ(笑)
そりゃ、効く!
カタヤマくん、悶絶。
急所なので、軽く当たっても効きます。ダイレクトなら。
上下に散らしてのレバー打ちの予定が、相手の攻撃に合わせてのカウンターでのレバー打ちの巻。
最初の肩パンチが効果的。これで、相手の上体が上にいき、腕も上にいき、そこから反撃だと、どうしてもストレート系の突きになります(これは生理学の応用)。
となると、脇があく。脇があくとレバー丸見え。
そこを狙う。
詰め将棋みたいに、理詰めな攻めなわけです。
ちゃんと意味があって、肩パンチ。
そういうところも、出来れば見て貰いたいわけです。初心者には難しいですけど。
単発でいきなり打ってもガードされるなり、いなされるなり、捌かれるので、前振りは大切です。
以上が説明になります。
奇麗なフォームですね。ここまでくると、力はいりません。
力は要らないといっても、基礎体力は必要ですよ(笑)
フォームだけで打つ、抜いた奇麗な突きです。
対人練習でここまで出来るには、相当練習しなきゃですが、練習しましょう(笑)
あ、結構長くなったなぁ、記事。
文字で説明すると、動画があっても長くなりますね。
それは関係ない余談が多すぎるから・・・ってのはナシでお願いします。
つうかですね、
この記事で書いていることなんて、もう20年以上も前からある基礎的なことで、道場では普通に教えている基礎の基礎です。
なので記事にしているのですが、何事も近道はないわけで、階段を一足飛びに駆け上がろうとしてもコケるだけです。転けて、最初の位置に戻るだけ。
なので、地道に、しっかりと、確実に、黙々と、それでいて熱く練習するだけ。
出来ないことが出来た時って、割りとあっけないものなのですが、努力という目に見えないものが見える瞬間でもあり、けっこう嬉しかったりします。
そうそう、
実は、このあとにも動画撮影していて、下突き編、ミットを使った練習編、ディフェンス編、蹴り編とか色々あるんですよ(笑)
日の目は見ないと思いますが。あは。
見たい人は、うちに来てください(笑)
なんつうか、空手ネタは、特に技術ネタはつまんないですねぇ。
井上道場Tips(ブログ)らしさ、全然ない(笑)
来週から稽古始めなので、また色々ネタ記事投稿すると思います。
たぶん、
きっと、
おそらく、
絶対・・・?
ってなことで。
ご無沙汰しています。
お元気そうですね。
現在私は長野市に所在しています。
担当が北海道を除く東日本全域なので、東北の復興にも係っています。
これはこれで気力と根性が必要です。
井上さんに鍛えて戴いた気力で乗り切って見せます。
しかし、ボディーフックの打ち方をあんなに丁寧に指導している事に感心しています。
熊本当時に私もあんな具体的な指導が受けたかったと思っています。進化していますね。
いつかお会いできる日を楽しみにしています。
ご健闘ください。
武田様
コメントありがとうございます。
井上雄一朗も懐かしくコメントを読み、往時を懐かしんでおりました。
今後もよろしくお願いいたします。