サンドバッグを長く使うための吊るし方

サンドバッグの吊るし方過去記事「2009.04.23 秋岡塾にゆく!の巻」の中で、新生秋岡塾道場にあるサンドバッグについて語る秋岡塾長と井上雄一朗の姿を、画像を含め紹介しましたが、その補足というか具体的なことについての記事、です。

ちゃんとした記事ですよ(笑)

空手の道場らしく、空手に関した話題。

久しぶりだ!

過去記事では、道場に吊してあるサンドバッグ見て、井上雄一朗が留め具とサンドバッグの鎖を繋ぐのは、金属同士ではなく、ロープなどを使った方が留め具に負荷がかからず、長期的に見ると経済的であり合理的です、という話を秋岡塾長としていた。

というもの。

この部分

赤丸の部分ですね。

留め具は土台(専用ラックや天井の梁など)に溶接してあり、頑丈です。ベアリングタイプの回転する鉄製の輪っかなんですが、これとサンドバッグの鎖を直接つなぐと、摩擦で切れます。

鉄でも切れます。

摩擦というのは、それくらい凄い。

どれくらい凄いかというと、地球には大気があります。大気の層が上空にあるのですが、それを「大気圏」といいます。

スペースシャトルとか宇宙に行きますが、地球に帰還する時にこの「大気圏」を通過しますね。もの凄い摩擦で、普通は摩擦熱で燃えてしまいます。

隕石など、しょっちゅう地球にやってきているのですが、ほとんど「大気圏」で燃え尽きてしまいます。そいう場面を夜見ることができますね。

流れ星として。

それくらい凄い摩擦なので、スペースシャトルの下部には耐熱タイルが敷き詰められています。スペースシャトルの先端と下部は真っ黒でしょ。あれが耐熱タイル。

確か日本製だったような気がします。

大気圏に再突入する場合は、この下部から突っ込みます。頭から突っ込まないんですね。それでも摩擦熱に包まれ炎が上がります。

この大気圏再突入時は、そういう状態なので地上との通信も途絶えます。

一番緊張する時だそうです。

以上、余談。

サンドバッグの鎖が切れる分には構いません。「そういうもの」という認識があるので。

でも、留め具も摩擦熱で摩耗し、へたってきます。

抉(えぐ)れてくるんですよねぇ。

サンドバッグの鎖は消耗品なんですが、留め具は溶接してあるので、取替も大変。

なので、この留め具とサンドバッグの鎖の間に、ワンクッションおきます。

それがロープ。

建設作業などで使用する屈強なロープがいいですね。

こんな感じです。

留め具にロープをつなぐ 拡大画像

そして、このロープをサンドバッグの鎖に結びつける。

こんな感じです。

サンドバッグの鎖とロープ 拡大画像

金属とロープですから、摩擦で摩耗するのはロープの方がはやいです。留め具の消耗度も、鎖を直接つないだ場合と比べ格段の耐久性を持ちます。

ロープは消耗品で取り替えれば良いだけ。

留め具も鎖も長持ちします。

それでも摩擦は発生するので摩耗はしますが、金属どおしを繋いだ場合とは全然違います。

全体図はこんな感じです。

ワンクッションつないだところ

溶接してある留め具を再設置するって大変です。

あ~あ、と声がでます(笑)

常設道場があり、サンドバッグを吊せる環境があるという前提なのですが、こういうやり方(吊るし方)もあります、ということで。

少年部だけしかいない場合、物理的な力が大人に比べ弱いので、大人も使用する場合と比べると耐久性あがりますが、大人、それも大会を目指す選手クラスがガンガン叩くと、あっという間に摩擦で摩耗しますよ。

数年前の過去記事に、サブ道場でサンドバッグ叩いていたら切れちゃった、って記事ありますが、あの時も留め具と鎖が摩耗して注意していたんですが切れました。

サンドバッグの表面が(笑)

これは、もうサンドバッグの寿命だったのですが、留め具と鎖ではなく、サンドバッグ自体が切れたのでビックリしましたよ。

そんなこんなで、昔は、物置小屋とかあって、その天井の梁などにくくりつけていたんですが、使わない帯(白帯とか過去の色帯)を使っていました。

帯って丈夫なんですよ。

最近物置小屋を整理したら、10年以上前になると思いますが、14年くらい間かなぁ、井上雄一朗が宮崎にいる頃で、熊本に戻ってきても稽古をする場所がなかった頃で、うちの車庫で練習をしていたのですが、その時使っていたサンドバッグ(これ自体は25年以上使っているウイニング製のバックスキンタイプ)を見つけ、

おおう!やっぱここにあったか!

と感激したのですが、ちゃんと白帯が鎖に巻かれていて、少し帯は破れてはいましたが、まだまだ使えるくらいの強度を保っていました。

サンドバッグと白帯 サンドバッグと白帯2

そういうわけで、私は黒帯以外の帯を持っていません(笑)

今と違い、昔は道具がなかったですから、色々自作していました。

井上雄一朗がよく話すのは、トヨズミ君が粗大ゴミからキックミットを作って自主トレで使っていた話(笑)

この自作ミット、誠武館の岩永館長も知っていて「あのドロップキックしてたやつ?」と井上雄一朗に確認していたのには笑いました。

上手くなるため、強くなるため、色々工夫していた時代です。

今では当たり前のようにキックミットやサンドバッグがありますが、道具は大切に大事に使いましょう。ちゃんとメンテナンスしてやれば、長い年月使えます。

ちょっと脱線しましたが、こういうサンドバッグの吊るし方もあるので、自道場でサンドバッグを吊している場合は、参考にされてはいかがでしょうか。

代継橋道場のサブ道場には、二つサンドバッグが吊してあるのですが、ロープでジョイントしているのは手前のひとつだけ、というのは内緒。

代継橋道場のサンドバッグ


サンドバッグを長く使うための吊るし方” へのコメントが 4 点あります

  1. お久しぶりです!
    博多に帰ってきました!
    GW明けに熊本帰りますので先輩に連絡します。
    私もけんちゃん(トヨズミ君)のキックミットをよく覚えてます!
    手作りで、破れたり外れたりしてた箇所をけんちゃんが直しては使い直しては使ってましたね!今思えばありがたいことです。
    会える日を楽しみにしています!

  2. おうゴウセイ!
    元気だった?

    とりあえず、井上雄一朗からの伝言。

    5日に熊本来い!絶対!

    みんなで飲み会だから。
    ゴウセイも人数入ってるから。

    以上。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*