金曜日は武蔵ヶ丘道場（武蔵ヶ丘コミュニティーセンター）の稽古日。

雨が降ったり止んだり、でも降ったり降ったりな熊本ですが、雨の割りには寒い日だった金曜日。

ハリウッドスター絶好調ですね。色々な意味で。

前半はトキシロやケイゴが絶好調だったのですが、やはり本命はハリウッドスター。

稽古では、センター、つまり陣頭に立ち各種指示を出す役割の人がいます。準備運動や基本稽古や移動稽古などで、号令をかけたり、技を指定する人ですね。

通常は師範である井上雄一朗であったり、上級者が行います。

抜き打ちで下級者や昇級間際の道場生を指定し、センターを任せる場合がありますが、これは、準備運動の順番、基本稽古の順番などを覚えさせるためであったり、立ち位置が変わることで「受動的な稽古」から「能動的な稽古」を体験させるためであったりと、理由はたくさんあります。

特に少年部の場合は、センターに指定させることは、技術や体力以外の「心」の面で多大な効果があります。

人の前に立つ。

ということは、これは慣れないと、なかなか難しく、自分が先導しないと他の道場生は身動きひとつしないわけですから責任感を養うという効果もあります。

出来る子にさせても、こういう効果を得る場合には、あまり意味がなく、出来ない子にあえてさせてみるというところに意味があるわけです。

基本稽古の手技が終わると、井上雄一朗がトキシロを指名です。

足技の前にストレッチをしますが、既にトキシロてんぱっています（笑）

最前列筆頭のユウスケが、それとなく身動きでトキシロにヒントを与えているのですが、もうトキシロ、そんなユウスケすら目に入りません。

「押忍、わかりません」とトキシロ。

後方で稽古を見守る井上雄一朗「ユウスケが教えてるだろ？」と。

「でも、『わかりません』って言えるようになったので、もの凄い進歩だ」と私が井上雄一朗に声をかけます。

以前のトキシロなら、この状態で沈黙を保ったままで、道場中が「シーン」と静まりかえっていました。何をどうしていいかわからなかったわけです。

準備運動や基本を全て覚えているトキシロなのですが、センターに来ると頭の中が真っ白になるみたいです。少しずつ、慣れさせ、そしてトキシロも成長していっています。

ストレッチが終わるとケイゴと交替です。

ケイゴは足技を担当。

ケイゴがわからないので、井上雄一朗が「トキシロ、ケイゴに教えて」と言います。

トキシロ、隣のユウスケを見たりします（笑）

ケイゴは思いっきりトキシロに尋ねます。このあたりの度胸はケイゴは何も考えていないので、ある（笑）

しばらくトキシロとやりとりしたあと、ケイゴが大きな声で指示します。

「三戦立ち蹴りの構えよーい」

そんなのねぇ！

ケイゴも色々覚えることが、まだまだたくさん。

基本稽古が終わると、移動しつつ基本稽古の足技を練習します。

センターはハリウッドスターです。

正確な動き、フォームの反復練習なので、前屈立ちという下半身に負荷のかかる構えから基本足技の全ての技を出します。

前蹴上げから上段廻し蹴りまでですね。

横蹴り系では騎馬立ちになります。

横蹴り系のあとは後ろ蹴りなのですが、ハリウッドスターが突然「自然体よーい」と言い出しました。

下半身に負荷をかけたまま蹴り技を正しく出す練習なので、この場合「自然体」では行いません。

「自然体」の方が楽な、下半身に負荷をかけるという観点からだと楽な構えなので、井上雄一朗から「違う違う、この練習では自然体はいらない。前屈立ちから後ろ蹴りだよ」と指示が出ます。

その言葉を受けてハリウッドスターが発した指示。

「騎馬立ちよーい」

騎馬立ち！？

私の隣りにいた井上雄一朗が「俺は前屈立ちっていったもんね」と呟いています（笑）

他の道場生も一瞬固まります（笑）

騎馬立ちから後ろ蹴り・・・無理じゃん！

出来ないことはないのですが、相当無理な姿勢で蹴るわけで、なんの意味もありません（笑）

「なおれー」とハリウッドスター。

タイミングを外されると自分のリズムが崩れ、組手中などは苦しい展開になるのですが、ある意味、この練習も自分のリズムというかテンポを崩されたわけで、逆の意味で相当きつかったです（笑）

頼むよハリウッドスター。

小休止のあと、受け返しの練習です。一種の約束組手ですね。約束事の上で技の攻防を繰り返し、タイミングであるとか間合いであるとかリズムであるとかテンポであるとか、対人練習でしか培われない技術を習得するための練習です。

やり方は色々あります。

今回は「受け」だけに特化した受け返しな約束組手で、通常は「受け」から「返し（反撃）」まで入れるのですが、それより難しい「受け」だけな練習。

二列で「攻め手側」と「受け手側」に分かれます。「受け手側」は「受け」オンリーです。

ハリウッドスターと私は「受け手側」です。最初は突きのみ、次から突きと蹴りを入れて練習しました。

武蔵ヶ丘道場は一般部と少年部合同な練習なので、相手は一般部の場合もあれば少年部の場合もあります。

私はトキシロママと。

強いんですよね、トキママ（笑）

最初は体で受けていました。ローキックが少し高かったので「もう少し上」、角度が悪かったので「もう少しヒザを入れる」と指導しつつ受けていたのですが、それらの修正が終わったローキックの効いたこと効いたこと（笑）

あ、いてぇ。

それからカット（笑）

前蹴りなんか「これ、男の蹴りだよなぁ」つうくらい馬力あります。

そういう練習だったのですが、突然「なにやってんだ！ハリウッドスター！」という井上雄一朗の声。

私は列に入っているので詳細はわからなかったのですが、「まさか反撃とかしてないよね？受け返しな約束組手なのに。スパーリングと違うんだし」とか思っていると、

「なに反撃してんだ！」と井上雄一朗。

うそ～ん！

「ハリウッドスター反撃したの？スパーリングじゃないよ」と私。

ハリウッドスター、罰として腕立てです（笑）

「警察学校じゃないんだから。ミスして腕立てなんて」と井上雄一朗（笑）

ちなみに、ハリウッドスターの相手はリョウヘイへいへ～い♪パパ。

あ、リョウヘイへいへ～い♪はインフルエンザかもという話です。お大事に。

それから延々受けオンリーな約束組手で、反撃できないので疲れてくると足やボディにもらっちゃいます。後半は、思いっきりいく攻撃を受けたわけで、つまり「倒せるなら倒してもＯＫ」なわけで、ハリウッドスターと私が受け手で凌ぎました。

結構足にもらって、受けオンリーだと反撃ありより数段難しいですが、いい稽古にはなります。

私以外はラスト2ラウンドだけスパーリング。私は「受け」だけ（笑）

「50％の力でだよ」と念を押す井上雄一朗ですが、誰に念を押しているかというと、もちろんハリウッドスター。

相手はユウスケで、ラスト1ラウンドだけ「思いっきりいっていい」スパーリングです。

約束組手・スパーリング稽古が終わり補強して稽古終了ですが、着替えている最中にユウスケが「ハリウッドスター先輩、最初の50％の時から・・・」と（笑）

「シュッシュッシュ」だろ、と井上雄一朗と私。

ハリウッドスターが「シュッシュッシュ」と口をとがらせてくる時は、200％ガチの場合。

「機関車トーマスかよ！」と井上雄一朗。

そして「機関車トーマスってよりも、おまえは圧力鍋の蒸気だな」とも。

圧力鍋。

圧力鍋。

圧力鍋！

ここで、冷蔵庫に豚軟骨のストックがあることを思い出した私は「帰ったら豚軟骨を作ろう！」と思うのでありました（笑）

やっと約束組手と豚軟骨がつながりました。

雨の中戻ると、玄関に入る前に「冷凍庫から豚軟骨持ってきて」と井上雄一朗にお願いして、私はそのまま荷物を置くと台所へ。

生ニンニク一房の皮を剥き、圧力鍋に1キロの豚軟骨を放り込み、水を入れ、皮を剥いた生ニンニクと鷹の爪を入れ火にかけます。

そろそろ出来上がった頃、と圧力鍋の中を見てみると、出来上がりです！

特製タレの作成に入ります。

ポン酢、すりゴマ、ラー油の三点セット。

ところが、ポン酢がありません。

な、な、ない！

慌てて上着を着ると、井上雄一朗に「ポン酢買ってくる！」と伝え24時間営業スーパーへ（笑）

圧力鍋から皿に取り分けます。

調理する前は1キロあったのですが、料理後はどれくらいの分量になっているのでしょうか？

よくわかりませんが、とりあえず二人で食べる分には丁度よい量です。

先週は、この1キロをハリウッドスター含む三人で食べたので、ちょっと物足りなかったり（笑）

三名だと、やはり1.5キロは必要ですね。

　

噂の痺れるくらい辛い鷹の爪なんですが、今回少し囓ってみました。

ああああああああああああああああああああああああ！

声出ます（笑）

「これ、超辛いでしょ」と井上雄一朗。

もう鼻の頭、頭皮、いたるところから汗です。

「やめときゃよかったよ」と私。

食べる前に、「旨そうに画像撮れるかなぁ」と思いつつ撮影したやつが下のもの。

それなりに「旨そう」に写っているはずです。

「旨そう」じゃなく「旨い」んですけどね（笑）

稽古のあとの豚軟骨は最高です。

それにしても、ハリウッドスターは「今年中に黒帯取れよな」と井上雄一朗に言われていて、おそらく井上道場で一番黒帯に近い位置にいるのは確かなのですが、「それじゃ困る」ってのが多々あって、これはこれで大変です（笑）

頑張ろう！

公開日：2009年2月28日 土曜日 02:29