唇をかみしめて – クリスマスカップ余話

唇をかみしめて秋岡塾主催「第4回クリスマスカップ空手道大会」については、昨日の記事で関係あること、関係ないこと色々書いて投稿しましたが、それに関係するかどうかわからないであろう記事を投稿します。

書いていて、意味わからないんですが(笑)

記事タイトル「唇をかみしめて」とは、見たまま、そのまんまなんですが、吉田拓郎の歌とは全然関係ありません。

♪ええかげんなやつじゃけぇ~

で始まる映画『刑事物語』の主題歌になった曲ですが、全然関係ありません。
いい曲なんですよね。

冒頭のサムネイル画像は、武蔵ヶ丘道場の「ひかり」と亜衣莉の「唇をかみしめて」いる画像です。

唇をかみしめるのは、亜衣莉の専売特許みたいなもので、唇をかみしてめている、というよりも歯を食いしばっている姿がそう見えるのですが、まぁ、唇をかみしめているで問題ない。

デ。
気合いが入っている証拠なのですが、ミットを使った稽古でも「唇をかみしめて」いる状態でやる。

鼻からしか呼吸できないじゃん!

息を吸ったり吐いたりが鼻からしか行えないということで、運動的にはよろしくない。
口と鼻を上手く使い分けないといけないわけで、井上雄一朗も「亜衣莉、息を止めるんじゃなくて蹴る時には吐きなさい。気合いを入れるのが一番簡単だよ」と指導します。

が、口を真一文字に結び、親の敵にでもあったような形相でミットを蹴込む亜衣莉・・・

繋ぎや体重移動やステップワーク用のキレを養うミット稽古ではなく、スタミナ用のミット稽古でも唇を噛みしめて蹴りこみ、眉毛が八の字になってきて泣くそうな顔になりつつも、屹度したままで蹴り続ける・・・

ミットの持ち手などをしている場合、亜衣莉だと身長差を考えて膝を着いて構えるのですが「亜衣莉!息を切れ!」と声をかけます。

あ、息を切れって、「切れ」って意味が絶対わかってないな。

「気合いを入れて蹴るんだ」と違う表現で声をかけてみる。

オス!(低音かつしゃがれ声な亜衣莉独特な声で)

と気合いを入れ直し、口を真一文字に結んで蹴り続ける亜衣莉・・・

ち、ちがうんだけどなぁ・・・気合いの意味。
そっちの気合いじゃぁぁ、ない!

ミット稽古が終わり、八の字に下がっていた眉毛が元通りになった亜衣莉に「井上先生が言っていたでしょ。息は吐きながら蹴らないといけないって。基本稽古で突きや蹴りの時に気合いを入れて声を出すでしょ。アレよ、アレ。空手は腹式呼吸だから・・・」

あ、腹式呼吸って絶対意味わかんないんだろうなぁ・・・

普段何気なく使っている言葉は、相手の年齢や教養の度合いによっては意味不明な抽象的な言葉になるわけで、低学年の子どもに話す場合は、彼ら彼女らが理解できる内容で、かつ具体的に説明しなくちゃいけないですね。

サッと動いてバッと受けてバチンと蹴りを返す。

なんて言っても絶対わかんない(笑)
大人でもわからない。

やってみせ
言って聞かせて
させてみて
褒めてやらねば
人は動かじ

の上から三行目だけを実行してみる。

「シュッシュッ」と息を吐いてミットを突いてみせる。
そして「こんな具合」と言い聞かせてさせてみる。
(本当はもっと細かいことを易しい言葉で説明していますが割愛してます)

口をとがらかせ、シュッシュッと息を切りながらミットに突きを入れる亜衣莉。

これがクリスマスカップ前の水曜日だったような気がします(笑)

どっかの記事の動画にこのシーンあったかもしれません。
井上雄一朗が亜衣莉にピンポイントで注意というか指導している場面。

それが入っている動画はボツにしたやつだったかなぁ・・・

マ。
無酸素状態でのスタミナ稽古をする必要がなかったのが利点ですかね(笑)

この亜衣莉の「唇をかみしめて」いる姿ってのは、癖なんですかね?

おそらく、本人の中で「気合いの入った状態」というのは、拳を握り、いわゆる不動立ち状態で口を真一文字に結んだ姿をイメージしているからだと思います(笑)

30年前の子どもみたいです(笑)

「唇をかみしめて」

クリスマスカップでは、空手暦半年の「ひかり」も大会初出場していて、頑張りやさんなので初戦一本勝ちで突破し、次の対戦に勝てば決勝戦という二回戦兼準々決勝でボコボコにやられちゃいました。

相手は錬志会館の太田選手。茶帯です。キャリアのある選手ということですね。
そして大きい。もうビックリするくらい大きいです。

小学五年生女子の部なんですが、六年生より、いや中学生より大きいんじゃないでしょうか?
マサヤより確実に縦も横も大きかったですから。

キャリアに差がある、経験値も違う、体重も体格も違う。
「勝つ」という要素が基本的にはどこにもありません。

しかし、勝負というのはやってみないとわからない。
強いから勝つわけでもない。

ないのですが、まぁ、勝てないにしても今まで練習してきた、空手暦半年と武蔵ヶ丘道場では一番キャリアのない「ひかり」ですが、臆することなく、唯一の要素「自分自身に対する自信」を持って臨め、とそう思いました。

この試合は空いている時間にあったので見ていました。

「勝つ」要素は基本的にはありませんでしたが、唯一ある要素が「自分自身に対する自信」で、これはキツイ練習をしてきたという、練習に裏付けされたもので、基本的に大会では誰と対戦するのかわからないので、キャリアであるとか体格であるとかというよりも、この練習に裏付けされた自分への自信のみで試合場に上がります。

と思います。
井上雄一朗がそうですし、私も彼の意見に同じです。

デ。
ボコボコにやれちゃいましたねぇ。

体格で劣る「ひかり」ですが、キャリアがないので真っ向勝負しかありません。

吸収は早い子です。井上雄一朗も選手コースでのスパーリングを見つつ「武蔵ヶ丘の「ひかり」には、突き方も教えてませんからね、まだ。それでも本能というかセンスで対応しているんで凄いですよ」と直近まで言っていたくらいです。

基本的な突き方を指導したのは、クリスマスカップ2日前の金曜日の稽古だったような。
中ミットを持ってのパンチ練習で、マサヤとひかりの持ち手を私がしましたが、その時に念入りに指導していたような。

「階段は一歩一歩」な井上雄一朗ですから、しゃにむに詰め込んでも無意味で、ひとつずつ吸収し経験でフィードバックさせればよい、ということです。

さて。
一歩も引くなよ!とか思ったのですが、体格差を見て「それは無理だな」と(笑)

回り込むとかいなすとかさばくとか教えてないし知らないのですが、よく戦いましたね。
顔面にバシバシと蹴りがきます。
太田選手の重い蹴りです。

ポイントになる角度で当たっていないので技ありにはなりませんが、上段に蹴りがくるとサッとガードを上げる「ひかり」。
本能だな、と。

それでもバチコンとフェースガードで覆われていない鼻から口にかけて太田選手の回し蹴りが直撃。
口が切れて(鼻血なのかな?)鮮血が拳サポーターを染めます。

顔面殴打以外で久しぶりに見ました。
一番痛いところに当たる上段回し蹴り。

膝を折りうずくまる「ひかり」。泣いています。

心も折られたかな?

と思っていたら立ち上がり向かっていきます。
キャリア半年の白帯がキャリアも体格もまさる茶帯に向かって行っています。泣きながら、鮮血を流しながら突っ込んでいきます。

返り討ちですよ。

またも顔面に蹴りをもらう「ひかり」。
そしてタイムアップ。

対戦した錬志会館の太田怜那選手は優勝した選手です。

「ひかり」大健闘。

膝をついた時点で心も折られて立ちあがれないかな?と一瞬思った自分を恥じます。
「ひかり」はバチコンと蹴りを食らったけれども、鼻っ柱に食らって、血も流してポイントもとられたけれど、心は折られなかった。

心が折れなかった「ひかり」は凄いと思いました。

膝をついた瞬間、痛みと恐怖と嗚咽と自尊心と悔しさとアレとコレと色々なものが交錯したと思います。
これ、やったものでしかわからない、短い時間だけれども自分の中では長い時間なんですよね。

対戦相手であるとか、審判であるとか、応援団であるとか、先生であるとか、親であるとか、友達であるとか、そういうものが霧散した「間」なんですよね。

自分と自分が戦う一瞬。

楽なのは、そのまま逃げること。
これが一番簡単。そして楽。
すべてから解放される。

困難なのは、立ち向かうこと。
相手ではなく、自分自身に立ち向かい、そして恐怖や苦痛という負の要素に勝つこと。

「ひかり」立ちましたね。
そして相手に向かっていきましたね。

鳥肌立ちました。

あの瞬間、自分に勝ったということです。
これは凄い。

こういう場面は、今回のクリスマスカップでは幾度も見ることができました。
素晴らしい選手が大勢いました。

勝った選手も負けた選手も素晴らしい選手が多かったです。

私は物事を「ななめに見過ぎ」とよく言われ、かつ皮肉好きのリアリストでもあるので、真夜中の通販のような「まぁ、なんて素晴らしいんでしょう」なんて恥ずかしくて、というか死んでも書けないのですが、そして、そういう性格なので、アンチテーゼというか皮肉を込めた文章で記事を投稿することが多いのですが、こういうのを目の当たりにすると、もう素直になるしかないわけです(笑)

大会は、選手が主役ですね。やはり。

もう各道場であるとか、それらの先生であるとか、父兄であるとか、運営であるとか、そういうの一切合切関係ないですね。頑張っている選手が全てです。

小学6年女子の部で準優勝した選手いましたね。
小さい小さい女の子。

彼女の存在自体が説得力でしたね。
相手が自分より大きかったから負けた、といういい訳が吹っ飛ぶ説得力(笑)

あの子を見てみろ!
のひとことで終わります。

決勝では残念ながら長身の子に負けちゃいましたけど、素晴らしい選手でした。

なにが凄いって、例えば自分より大きい子に負けた選手がいるとします。
自分ではきつくて頑張った練習を乗り切ってきたけれど、結果負けてしまった。でもあの子は小さいのに自分より大きい選手にガンガン勝っている。

いったいどんだけきっつい練習をしてきたんだ!
と思うはず。

これは想像力がないと思わないとおもいます。そして、想像力というのは感性が豊かでないと働きません。
感性は、絵画や音楽などの芸術や鳥虫獣魚などの自然を含めあらゆるものから影響を受けます。

空手オンリーだと感性も想像力もイマイチになりますよってことです(笑)

そんなことはどうでもよくて、あの子の存在は「説得力」そのものだなぁと感じました。

閑話休題。
「唇をかみしめて」というタイトルの記事でした。また、脇道にそれまくったようです。

冒頭のサムネイル画像は、上が「ひかり」の口で、下が亜衣莉の口です。

亜衣莉の「唇をかみしめて」いる理由は既に書きました。

「ひかり」は、これは、太田選手との対戦で切ったので、まだ唇に血糊がついていたりしていたので、写真を撮るときに、恥ずかしいからキッと唇をかみしめたんだな、と。

そういうことを書きたくて「ひかり」について書いたのですが、無茶苦茶長くなりました(笑)
いつものことです。はい。

ひかりとゆりな

あ、あれ?
この画像だと唇は普通だなぁ・・・

もしかして、「ひかり」はいっつも写真撮るときに目をつむるから、しっかりと開けていなさい」と私が言ったので、カッと目を見開いたと思うのですが、その時に口元はキッとしまって、それで「唇をかみしめて」いる状態になったのかなぁ(笑)

もし、そうなら、長々と書いてきた内容が無駄になっちゃうなぁ(笑)

上が「ひかり」、下は亜衣莉

この画像を見る限り、どうみても「ひかり」は、血糊を隠すために唇をかみしてめているようにしか思えないんだけどなぁ。どっちなんだろう?

まぁ、どうでもいいです(笑)

それにしても、亜衣莉の鼻から下は、姉のユリナとそっくりだなぁ。
ということは、マサヤとも同じってことかぁ(笑)

武蔵ヶ丘道場ということで、ボツにした画像でも貼りましょう。
11月2日くらいじゃないでしょうか。

通常稽古後にミットの練習した時です。

トキシロとユリナのペア、亜衣莉とゆうきのペア、ひかりとマサヤのペア。

11月の武蔵ヶ丘道場のひとこま 苦痛に顔が歪むユリナ

右の画像は、ユリナが泣きそうな顔をしているので(ちょっとわかりずらいですが)、連蹴りの時だと思います。
基本的に短距離選手並みに白筋だらけなユリナなだけに。

クリスマスカップ2日前の金曜日の武蔵ヶ丘道場の一コマも。
ミット特錬が終わったところと、稽古も終わって井上雄一朗の車にミットを積み込むところです。

ゆうき、ひかり、ユリナ、マサヤ、亜衣莉、ときしろ ミット整理係長まさや

キックミットを車から運んだり、稽古が終わり詰め込むのは少年部が担当。

そして、ミット持ち込み兼整理係長は、マサヤ(笑)

井上道場公式行事も、今年は後期昇級者級位状及び帯授与と納会兼忘年会だけになりました。

あ、秋岡塾は来週末に忘年会あるとかユキコが言っていたなぁ。
乱入かな(笑)

あ、岩見道場は年末に忘年会あるとか公式サイトに書いてあったなぁ。
乱入かな(笑)

いつものように統一性のない記事になってしまいましたが、大会で見るべきところは色々とある、と。
まぁ、そういうことでお願いします。

今週末はJKJO全日本が開催されますが、そして優勝者以外必ず敗者は存在するのですが、心が折れずに頑張っている選手を応援してください。

一生懸命頑張っている選手や道場生たちに拍手を。

<おまけ>
記事タイトルが「唇をかみしめて」なので、せっかくなので吉田拓郎の『唇をかみしめて』でも。
武田鉄矢主演の映画『刑事物語』の主題歌でした。

フォークは、私らの二世代上くらいがリアル世代と思うので、なんつうか、あまりピンときません(笑)
小学生時代にパンクな時代でした。

■唇をかみしめて

<おまけ2>
武田鉄矢主演『刑事物語』といえば「ハンガーヌンチャク」(笑)
気合いが「ハイーーー!」なんですよね。

蟷螂拳の使い手の刑事って役柄でしたね。
松田先生に蟷螂拳はならったんですよね。
蟷螂拳、つまり「カマキリ拳法」。ラビット関根時代の関根勤を思い出しました(笑)

ハンガーヌンチャクは、これよく真似していました。
割と簡単なんですよ。
シリーズ後半だとゴルフクラブを使ったアクションをしていたような。

あ、調子こいてハンガーヌンチャクやってると、必ず中指を突き指します(笑)
捻ってねんざ。そして、皮もズル剥けです。
経験済み(笑)

■ハンガーヌンチャク


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*