熱中症対策!予防ガイドラインなど

熱中症対策!予防ガイドラインなど今日も暑いですね。
昨日は岐阜、埼玉で国内最高気温を74年振りに更新しましたが、熱中症で12名の方が亡くなられています。

部活のバスケットボール練習後に亡くなった中学生もいました。練習中に休憩もとり、水分補給していたにもかかわらず、練習後に倒れそのまま亡くなるという悲しい事故でした。

高齢者の場合は、別に運動していないのにもかかわらず、夜中に普通に寝て、朝には亡くなっていたということがあり、この季節、熱中症は誰にでも起こるわけなので対策は必要。

特に激しい運動を行う空手道場では、指導者が目を光らせて各道場生の状況を把握しつつ、適切な処置(休憩等)をせねばなりませんね。

北からの寒気団の影響で、週末には平年並みの気温になる見込みらしいですが、指導者も道場生も保護者も、熱中症対策は必須!

ってなわけで、今回は熱中症対策の記事です。

熱中症といいましても、これは総称で、辞書を引くとこうあります。

高温下での運動や労働のため、発汗機構や循環系に異常をきたして起こる病気。体温上昇、発汗停止とともに虚脱・痙攣(けいれん)・精神錯乱・昏睡(こんすい)などを起こし、生命の危険を伴うこともある。

Yahoo辞書大辞林より

熱失神(いわゆる日射病)、熱痙攣、熱疲労、熱射病などがあり、こられを称して熱中症といいますね。

環境省が「環境省熱中症予防情報サイト」を立ち上げています。「暑さ指数」であるとか「熱中症保健指導マニュアル」など充実したサイトです。是非ご覧になってください。

厚生労働省の管轄かなと思っていたら、環境省が熱中症対策しているんですね。

環境省熱中症予防情報サイト
環境省熱中症予防情報サイト

特に、このサイトの「熱中症保健指導マニュアル」は、指導者のみならず保護者も必読な内容です。
運動時に限らず、日常生活での注意事項や熱中症になった時の対処が詳しく丁寧に記されています。各種マニュアルはPDFファイルなので、これは印刷して熟読されるのを薦めます。

空手指導者なら当然の義務であり、当たり前のことですが、ここは保護者にもおすすめしたい。

熱中症保健指導マニュアル
熱中症保健指導マニュアル

この環境省熱中症保健指導マニュアルから予防ガイドラインだけを抜粋すると以下になります。
これは、最低限必要な知識ですね。

何度も読み内容を熟知してください。

■予防ガイドライン■

・環境条件を把握し、それに応じた練習、水分補給を行う。

・練習時間をずらす: 日中の一番暑い時間帯は避け、早朝か夕方に切り替える。

・水分補給: 運動前数時間かけてなるべく沢山の水分を少しずつ摂取、運動中は15~20分おきに150~300mlの水分を摂りましょう。競技終了後の水分補給も忘れずに。運動終了後しばらくたってから熱中症の症状がでることもしばしばあります。試合などが控えている際は、前の日の晩から水分を多めに摂取すると、熱痙攣などの予防にもなります。

・衣服の工夫: なるべく風通しのよい素材の練習着・ユニフォームを選ぶ。色は白っぽいものが熱を吸収せず、望ましい。

・メディカルチェック: 基礎疾患をもっている人はもちろん、その日の体調(睡眠不足、疲労、下痢、発熱など)も把握しておく。

・運動前後での体重測定: 体重の3%以上(例:体重が70キロある人は2.1キロの体重減)が水分で落ちる選手は、他の選手よりも頻繁に水分補給することが必要。

・指導者やトレーナーの監視: 練習中動きのおかしい者、顔色の悪い者、頭痛などを訴えてくる者がいたら、必ず休ませる。

上記予防ガイドラインは、以下のサイトから引用しています。環境省の「熱中症保健指導マニュアル」よりも簡潔に要点のみを整理されているので、イントロダクション的には、こちらのサイトを読み、そして環境省のサイトを見る方がいいかもしれません。

スポーツ現場における熱中症について:CramerJapan
スポーツ現場における熱中症について:CramerJapan

基本は、適宜休息と十分な水分補給ですね。
汗(水分)と一緒にミネラル(塩分)も排出しちゃうので、水とともにミネラルも補給。

梅干しとか塩とか舐めて練習していた。とは、我々よりも上の世代に運動していた方からよく聞いた話です。現在ではスポーツ飲料も進化し、吸収率のいいスポーツ飲料もありますが、水とミネラルということで、私はこの時期は「麦茶」です。

ミネラ~ルむぎっちゃ!

少年部だと実質1時間、一般部でも1時間半な稽古時間ですが、熱中症になる可能性はあるわけで、選手コースとかだと適宜休息と水分補給はカリキュラム必須の事項です。

我々の頃は(部活などで)水も飲めなかった!
最近のやつらはたるんどる!

って声もありますが、これは間違いですね。
古くはエジプトのピラミッドに「最近の若者は・・・」って落書きがあるので、それと同じで、年配者は下のものに対し厳しくなるわけですが、なんの根拠もありません。

まず。環境が違う。
という視点がありません。

我々の世代だと、生活に地面がありました。「土」がいたるところにあって、暑い時期は野外で走り回って遊び、それは昆虫採集や魚釣りなどなんですが、とにかく汗をかく。

発汗作用がよくある時代でした。
学校にエアコンなんてなかったし(笑)

夏休みに野外で遊んでいましたが、クワガタや蝉などをつかまえに行くのは林。木陰ですね。魚を追いかけ回していたのは小川の中。水に入っているわけです。

土も身近にあり、動いて汗をかくことに長けていた。そんな世代です。
今はどうでしょう?

小型ゲームが発達し、テレビも(これは我々の時代にもありましたが、ビデオはなかったし多チャンネルではなかった)DVDもあり、なかなか野外に出て体を動かしません。学校ではエアコンの効いた教室で授業です。

発汗作用が我々より劣っているとみていいでしょう。
科学的データがあるわけではないですが、生活環境という観点からでも、そう想像できます。

まして、竹林や田畑はつぶされアパートやマンションが建ち、道路はアスファルトで土が身近でなくなった。照り返しなどで今の方が昔より体感温度は高いはずです。

そんな環境で生まれ育った子ども達に、「俺たちの頃はなぁ~」と声高に叫んでも無意味だろう、と(笑)

但し、実際の練習においては言えるかな、とも。上手い下手という観点では。
それ以外では、やはり現時点での環境を考慮した視点をもって判断しないと、これは判断を誤り悲劇を生むな、と思ったりしています。

あながち、この観点は間違ってはいないと思うのですよ。

熱中症は、肥満気味な人、体力のない人(年齢の高い、または逆に発達途中で低い人)、体調不良の人がなりやすいので、空手の稽古をガンガンやっている道場生には無縁かもしれませんが、この時期、ちょっとやりすぎると、それでも熱中症になってしまう危険性がある、というのは認識しておかなければいかないのかな、と。

汗をかき慣れていない人は要注意ですね。

特に少年部。
先に書いた環境で育ってきているので。

道場で夏じゃなくても井上雄一朗が口うるさく休憩時に「水分補給しとけよ~!」と言うのは、これは運動時に水分が足りなくなった際の危険性を熟知しているからです。

そして、私が麦茶をガブガブ飲んでいるのは、滝のように流れ出た水分を補給するからです。

そしてそして、ハリウッドスターが水分補給用のお茶なり水を忘れたらオロオロし出すのは、これはカラータイマーが最初から鳴りだしているからです。

とにもかくにも、残暑が厳しい日は続きます。
気温はそれほどでもないな?と思っていても、呼吸でも水分は発散されています。

適度な休息と水分補給は忘れないようにして下さい。

特に明日。
一番暑い時間帯に野外に出ます。集合する前にたっぷりと水分補給しておいてください。

梅干しは必須かも知れませんね。

ユウスケパパや将弥パパなどは、夜に、たっぷりと、水分補給の名目で「命の水」をあらん限り飲み干すに違いない。

<関連記事>
■2007.08.21 水分補給のタイミング


熱中症対策!予防ガイドラインなど” へのコメントが 2 点あります

  1. webmaster様。最後のコメントは、ダイヤパパも参戦して、まずそういうことになるに違いない。しかし女性軍もツワモノぞろい。クーラーボックスが小さいのが気がかりな今日この頃です。誠武館のみなさま、井上道場のみなさま、2日間よろしくお願いします。

ユウスケパパ へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*