空手は食欲だ!-炭火焼きショー

UVカットのパラソルで紫外線カット「大食は強運なり」とは、故大山倍達先生の言葉ですが、大山先生の内弟子だった先輩(井上雄一朗や私の空手の師匠)から耳にタコができるくらい聞いた言葉でもあります。

なんでも、たくさん食べるヤツは、それだけたくさん動ける、だからいいことだ。というくらいの意味だったと思います。ひたすら食え食えだったような・・・

この言葉の裏側には、食べたくても食べるものがない時代に生きた世代の悲壮感があるのですが、当時はそういうことを想像する年頃でもなく、たくさん食べて体を作らないと!と思っていたものです。

本当の「飢え」を知っている世代も少なくなり「ものを大事にする」であるとか「食べものを粗末に扱わない」という当たり前のことを、くどくどと説明しなければならない世の中になり、テレビのインタビューで「怖いものはなんですか?」という問いに「孤独が怖いし、飢えが一番怖い」と答えていた大山先生の言葉が、虚しく響いてくるものだな、なんて思ったり。インタビュー直後、インタビュアーの若い女性アナウンサーに向かって「あなたたちに言ってもわからないでしょうね」と付け加えていましたが、これは大山先生だけでなく、あの時代を生きた人の総論ではないかと。

そんな食べものと空手を連想すると悲壮感漂うシーンが蘇るのですが、やはり「大食は強運なり」で、料理というのは地面に近い場所で食べるほど旨い、一手間かければ旨さ倍増、という言葉の通り、ささいなことでも大がかりにやって、なんでも旨く食べるを実践してこそ井上道場的だな、と。

2㎏ほどの鶏肉と豚バラ肉を買い込んで、炭火焼きにしてみました。

この日は稽古がオフの日で、前夜からか早朝からか忘れましたが、疲れを取ろうと無理矢理サウナに連れて行かれ、帰り道で「あ、焼き鳥食べましょう。炭火焼きで」という屈託のない井上雄一朗のひとことで、24時間営業のスーパーで2㎏ほど鶏肉(モモ肉)と豚バラ肉を買い込み、突然炭火焼きショーが始まりました。

場所は、いつものように、庭!

(サムネイル画像(小さい画像)をクリックすると、大きい画像を表示します)

炭に火を付ける井上雄一朗 ガスコンロで着火! 着火したらガンガンへ

ちょうど私がスモーク(燻製)を作る時に使用していたガンガン(九州弁でスチール製の箱のこと)があったので、これを利用することにしました。このガンガンでベーコンやロースハムやスモークチーズを作っていたのですが、手頃な大きさだし、鉄網も置けるよう細工してあるし、ガンガン下部には空気穴もあけているので、これでやろうと。

面倒くさいので、炭への着火はカセットガスコンロを使用しています。時間がないときは、コレが一番なんですね。着火している場所は駐車場です。

そして、わかる人にはわかる駐車場。この6畳か8畳ほどの駐車場で多くの人が稽古した場所でもあります。もちろん井上雄一朗も。晴れの日も雨の日も。朝も昼も夜も。この駐車場で稽古した人は、結構多い。大山倍達先生が急逝され、その後、熊本県でもうひとつの極真が生まれた場所は、実はこの駐車場というのは、知る人ぞ知るローカルな話。

当時、まったくの初心者を含め4名でのスタートでした。経験者は3名。黒帯2名に茶帯1名。その茶帯が井上雄一朗でした。なんか、えらく昔のような気がします。井上道場のルーツは駐車場だった、でもいいかもですね。

井上雄一朗が、最初の極真ウエイト制に出場する前も、この駐車場で稽古していたんですよ。スパーリングとかもしていましたね。よく、こんな場所でやっていたなぁ。当時は、高速道路の高架下でも稽古していました。創意工夫すれば、稽古相手はいたのでどこでも稽古できました。まぁ、そういう時代もありましたと。

閑話休題。
炭火も準備できたので、焼きにはいります。実は、この数日前にも鶏肉(モモ肉)を網焼きしているのですが、その時は台所でやって、家中煙だらけになったので、今度は外でやろうと決めていたのです。まさか、数日後にやるとは思ってなかったので私は「ええ、またやんのかよ!」と。

網に載せて焼く! じゃんじゃん焼く! 焼き奉行!井上雄一朗

このガンガンは、もともとスモーク用なので、炭火焼き用としては、イマイチなことが判明しました。何がイマイチかというと、火力が足りない。火力が足りないということは空気が足りない。空気穴はガンガン下部の四面に開けているのですが、あくまでスモーク用。

空気が足りない!と井上雄一朗は、空気穴の拡大作戦に入ります。
井上雄一朗は、学生時代焼き鳥屋でアルバイトをしていました。宮崎県の人情屋台村って場所です。いまはもうないみたいなのですが、3年くらい前はありました。

なので、焼き奉行!

空気穴を拡大中 反対の面も空気穴を拡大 とりあえず空気穴を拡大してみた

ガンガンの空気穴を拡大したら、火力が強くなったので、さらに焼き中。こんな感じに鉄網にお肉を載せて、ガンガンの蓋もかぶせて燻したりして色々てをかけてみました。ガンガンの蓋をかぶせた画像はないんですが・・・

焼き焼き中 鉄網の上のお肉たち

そして、さらに気が付きました。炭火から鉄網までの距離が遠い、と。もともと、このガンガンはスモーク用なので、鉄網の位置は、ベーコンなどをつり下げる鉄棒の上に載せています。ガンガンの最上部です。この位置で、チーズをスモークチーズにしていたりしたので、火元(ガンガン下部)から距離をとっています。

これではいかん!

と気が付いた井上雄一朗。さっそく、鉄棒を外し、取り急ぎ鉄網の支えをガンガンに入れて炭火と鉄網の距離を縮めました。焼き鳥屋でよく見る炭火と焼きの位置と同じくらいの距離ですね。

後日、鉄網を安定させる為に、鉄棒の差し込み口をガンガン下部に作成するのですが、この時までは暫定的な処置で対処しています。ジュージューと凄い音がして、旨さを感じるのは口(舌)だけではなく、目や耳や鼻、すなわち五感で感じるものなんだな、というのを実感。

網の位置を下げて焼く 団扇で扇ぐ

右側の画像に写っているのは私の母。空手は詳しくありませんが、実は熊本県のフルコンタクト空手の動向をずっと見続けている人でもあって、井上雄一朗が遊びに来ると、普通に「お帰り」と言う。そして、井上雄一朗も稽古に出かける時は「いってきます」と言う。

あまりの暑さに水をまく レースクィーンの真似をしてみる

食べ終わって、井上雄一朗がそそくさと動き出したので、何を始めるのだろうかと思っていたら、水を撒き出しました。この日は暑かったのです。井上雄一朗と私が顔や腕を日焼けしていましたが、別に海に行ったわけではなく、焼き鳥ショーで日焼けしただけというオチです。

慌ててビーチパラソルを出しましたが、時既に遅しでした。

二日後に、また井上雄一朗が「炭火焼きしましょう!」と言いだしたので、同じ場所でやりました。今度は直射日光防止策としてタープテントを設置。気分はバカンス!

この時に、ガンガンを手直しして、鉄網を載せる鉄棒の位置を改造しています。前回はキムチがあっという間になくなったので800グラム購入。土曜日だったので甥っ子や姪っ子も参加し、肉は3㎏か4㎏ほど買いました。鶏肉なので安上がり。かつ、特売中だったので。

炭火焼きショーの基地設置 炭火焼きショー基地遠景 改造ガンガンで焼きまくる

この日の画像はあまりないです。もう面倒くさかったので。
完熟トマトやら炊き込みご飯おにぎりやらと、前回よりもパワーアップした内容でした。

地面に近い場所で食べるほど旨い。
一手間かければ旨さ倍増。

という言葉を実感しましたが、まぁ、これはやりすぎくらい手をかけたかなと。
この日は、鶏肉が余ったので冷凍していますが、いつ井上雄一朗が「炭火焼きしましょう」と言い出すか戦々恐々としているというのは内緒です。

そして、土曜日の代継橋道場の稽古はいつものとおり行われました。
この日は、昇級状と級位帯授与の日でした。その様子は過去記事を参照してください。

代継橋で稽古(少年部)

焼き奉行井上雄一朗の姿は、夏に予定しているサマーキャンプで見ることができると思います。
おそらく、炭火焼きショーをやるはずです。

ひとりでも。


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