6月3日(日)に大牟田市民体育館で開催された誠武館主催「第3回西日本武道空手道交流大会」は、審判として協力していたため全試合を見ることはできず、出場した井上道場生の全試合も見ることはできませんでした。
その限られた試合数の中で、私がベストバウトと思ったのがこの試合。
フルコンタクト空手小学4・5年生女子の部の384番宮崎由莉奈選手(井上道場)と385番小松里菜選手(格闘塾)の対戦です。
一回戦なのですが、最初から二人ともキレのある動きで男子よりも凄いなぁと思っていました。結果は延長戦で小松選手が優勢勝ちするのですが、とても印象に残った試合でした。
でも、結局小学4・5年生女子の部で誰が優勝して誰が2位だったから覚えていないんですけどね。
誰だったんだろう・・・
■由莉奈の激闘
二人ともキレキレな動きで、大会に合わせて稽古してきたんだろうなぁと。歯を食いしばって稽古してきたんだろうなぁと。本戦1分30秒、延長1分の2分30秒の戦いのために、どれだけ汗と涙を流してきたんだろうと思うと、敗れた宮崎由莉奈選手は、この2分30秒に稽古してきたものを出せたんじゃないかな、と。
大会に出場する際は、自分よりも確実に強くて上手いやつも出場するわけで、勝負というのは必ずしも強い方が勝つわけではないですが、自分より強い選手は必ずいる。
実力伯仲の場合もあるし、圧倒的な差がある場合もあって、これはもう試合開始になったら関係ないと思わないと、戦う前に敗れてしまうわけで、どんなに体力があろうが技術があろうが、気持ちで負けたら終わりだなと。
誰だって怖いわけで、お互い気持ちで引かず戦ったらこんな風に激闘になるんだなぁと。
勝負なんで勝たなきゃ意味がないんですが、少年部なんで勝ち負け以外にも得るところや誉めるところはたくさんあって、大人はそこをちゃんと見てあげないといかんですね。
大会という競技なのでスポーツでいいと思います。武道云々と大上段に物事を言う方がいらっしゃいますが、武道ってなに?って話で、彼女たちは手段として空手を選択しましたが、テニスでも将棋でもいいわけで、突き詰めれば目指すものは同じものだろう、と。
「武道的」というと「体育会的」と同義語みたいな感じに受け取る方もいらっしゃいますが、そもそも「体育会的」とは何なんだろう、と。恐らくテレビや映画や小説や漫画で刷り込まれたイメージを指していると思うのですが、そんなのは実在しないと思います。
礼儀や上下関係や横関係などは、これは「躾け」の部類に入るもので、別に武道だからってのはないですね。そういう価値観が失われつつある現代で、武道(と呼ばれるもの)が伝統的に内包しているだけなのかな、と。元々、そういう「躾け」に分類されるものは家庭でやるのが筋だろうとか思っちゃいますが、そうも言っていられないのが現代。
私の家は士族です。サムライの家系です。武道の武は武士の武ですが、違うんですかね。よくわかりません。武道武道と講釈たれる方を横目で見ながら「うちはサムライの家系なんだけどなぁ~。なにが違うんだろう」とよく思います。武術として語っているのかなぁ、「道」として語っているのかなぁといっつも悩みます。
あんた、わかってないだろう!と。
まぁ、私もわかっていないんだろうとは思うんですけど。
日本最後の内戦は西郷隆盛を祭り上げた薩摩軍の反乱「西南の役(西南戦争)」ですが、それにも関わっているだろうし、それより少し前の幕末では横井小楠という思想家がいて、坂本竜馬とかと交流あった人ですが、同時代をご先祖様は生きてきたわけで、案外ご先祖様はノンポリで関係なかったかもしれませんが、武道と武士道を考えると、よくわからないってのが本音です。
苦しいことに耐え、歯を食いしばって己を鍛えることが武道的側面なら、この動画の二人は武道家ですよね。でも、空手に限らず汗を流し、苦しみに耐え、自己を鍛えているアスリートはいるわけで、彼ら彼女らは武道家ではないのか?とか思っちゃうわけですよ。
野球でいうなら、イチローとかですね。サムライと比喩されますが、やっている競技は野球というスポーツです。命のやりとりをしているわけでもないですね。
それでいいと思うのですよ。
大切なのは、頑張ることだなと。諦めない心だなと。特に少年部の場合は、空手をやっていなくても、大人になり実社会に出れば理不尽や不条理な現実に必ず直面するわけで、肉体的にも壮健であることは大切ですが、それ以上に頑張ったり諦めない心を養って貰えればいいんだな、と思うのですよ。
空手は手段でいいと思うのですよ。
そんなことを思いつつ、この動画を見ると、これから先、なにがあるかわかりませんが、継続して頑張ってもらいたいなぁと。継続はチカラで、そのチカラは必ず人生という物語の一場面で自分を助けてくれるのだから、と思います。
井上道場Tipsなのに、なにを真面目なことを書いているんだろう?とか思ったでしょ。おそらくですね、それは、今日代継橋道場から帰るときに井上雄一朗が「あとで電話します!」と言ったからだと思います。
ええ、その一言があったから・・・
いったい、いつ電話かけてくるんだよ!
私の書く文章には必ずオチがあるので、真面目な文章でも最後まで読んで下さい。だいたい、真面目な文章を書いている時に限って、井上雄一朗がからんでいますから。
日付は変わっているのですが、今日(6月12日)は暑かったですね。
腹減りました。