突然型選手権!の巻

型!水曜日は戸島教室と武蔵ヶ丘道場(南ヶ丘小学校)の稽古日でしたが、強風と雨で、何故かとても冷え込む日でもありました。

戸島教室では見学者や体験入門者もあり、戸島教室が狭く感じるほどで、いつの間にか道場生も増え、さらに「ちびっこギャング」たちのメッカと化していたりします。

そんな戸島教室の稽古が終わり南ヶ丘小学校へ移動。そして武蔵ヶ丘道場の稽古。

最後に、突然、型選手権が始まり、ミットやスパーリングとは違った緊張感で道場生も四苦八苦!?

型選手権と表現していますが、まぁ、道場生が二列になり、井上雄一朗が指定する型を演じるのですが、基本的に知っている型は完璧な動作をしなければいけないわけで、白帯で知らない型を「始め!」と言われ出来なくても、これは仕方ないですが、色帯で出来てあたり前な型をオロオロしていたら「アウト!」となるわけで、ある意味、選手権(笑)

白帯から茶帯の色帯が並びやるわけで、白帯が習う「太極(たいきょく)」という型から始まりましたが、なんと、青帯のユウキが「太極その3」を豪快に間違えました。

アウト!

昇級審査や一人での単独型などでは、緊張感から間違えたりしますが、それと同じ緊張感があったということで、まぁ、「その緊張感の中で普段の自分の動作を行う」というのが、この型選手権の目的でもあったりするので、ユウキが間違えちゃったのは、ある意味スキルではなくメンタルが原因。

試合などでは緊張感とどうしても対峙しなければならず、体力であるとか技術であるとかとは別の、普通「メンタル面」という側面の強化も必要ですが、そのメンタルを鍛えるのは、別に大会慣れするとか試合慣れするとか、ハードな練習をするとか、じゃなくても出来ます。

緊張感のある場面を指導者が作り、その中で普段通りの自分を出せる練習をしても出来るわけで、そのひとつとして今回の型選手権があったりします。

みんな気が付かなかっただろうなぁ(笑)

ガチガチに緊張して。

私は型選手権が始まってすぐに趣旨がわかりましたが、なので笑いを噛みしめてみんなを見ていましたが、道場生のみんなはそれどころじゃなかったはず。

井上道場でよかったですねぇ(笑)

そこまで考えて指導する指導者は、普通はいないですから。

デ。
ユウキがアウトになり「太極」から「突きの型」になりました。

ケイゴは・・・「突きの型」は知らないよなぁ・・・と思っていたら、ケイゴ、固まっています(笑)

やっぱり!

ケイゴ、固まる
正座しているのはアウトなユウキ。

でも、最後の息吹のとこだけは合わせるケイゴ。

2年前だったら、固まったままなはず。

最後は合わせる

ケイゴの知らない型だったので、ケイゴはアウトではなく、そのまま下がります。

そして「平安(ピンアン)」の型になり、「撃塞(ゲキサイ)」という高度な型になりました。

最初は「撃塞大(ゲキサイダイ)」。

わたし、色帯の頃は撃塞なんて型知らなかったですよ(笑)

今では普通に色帯でもやりますね。基本がバッチリできていれば、覚えるのは簡単ですが、基本がバッチリってのが、これが難しいわけです。

ヒカリは、あれほど上手く型が出来るのに、この「撃塞大」ではオロオロ。

ヒカリ悪戦苦闘

一番右側なのですが、もう顔が横を向いています。

つまり、隣の人の動きを見ている(笑)

出来ていないわけで、アウト!

撃塞大終了後に井上雄一朗がツカツカツカと歩み寄り「アウト!」とコールです(笑)

井上雄一朗登場 ヒカリ、アウト!

「撃塞小(ゲキサイショウ)」や他の型も行い、だんだんと道場生が減っていきます。

アウトコールされた道場生が増えていくわけです。

ハリウッドスター、ユウスケ、そしてリョウヘイへいへ~い♪の三人にまで絞り込まれました。

リョウヘイへいへ~い♪って、なんやかんやで器用なんで型とかよく覚えています。その精度は別にして(笑)

ハリウッドスター、ユウスケ、リョウヘイへいへ~い♪

リョウヘイへいへ~い♪は青帯なので、ここで「OK」が井上雄一朗から出て、アウトコールされた側ではなく、ケイゴがいる後方に下がります。

リョウヘイへいへ~い♪、さがる
奥で正座しているのは、アウト組(笑)

そして、最終的にはハリウッドスターとユウスケの茶帯組だけになりました。

二人で最終決戦です。

型は「最破(サイハ)」という型です。

ハリウッドスターとユウスケの最破

この型のみ、他の道場生全員でどちらがよかったか判定しました。

ハリウッドスターとユウスケの後方で、ハリウッドスターなら右手を挙手、ユウスケなら左手を挙手という感じで。

「手を挙げて」という井上雄一朗の声に、他の道場生は感じたままに手を挙げたのですが、その結果を言わない井上雄一朗。

ハリウッドスター、もうハラハラドキドキなわけです(笑)

稽古が終わって結果を伝えましたが、ここでは秘密のままにしておきます。

どっちが優勢だったかは、直接ハリウッドスターに聞きましょう。

とにもかくにも、メンタル面強化というのは、こういう練習でも出来るということで。そして、そういうメンタル面強化の側面もある練習とわかっていても、なかなか緊張感はぬぐい去れないわけで、やはり、何事も突き詰めれば「練習あるのみ!」になるわけです。

スパーリングやミットなどの技術面や体力面強化も大切ですが、実社会においては、メンタルが強いと色々な場面で役に立ちます。

「空手をやっていてよかった」と感じたり思ったりする場面というのは、実はこのメンタル面が強い場面が多いです。もちろん空手は武術なので、そういう場面でも役に立つのですが、高度に文明の発達した現在では、その成果を確認する場面というのはとても少ないです。

少ないですがゼロではない。

なので、「刀は常に研いでおく」わけですが、春秋にある『君子危うきに近寄らず』を実践するには、正確な判断をするため、慌てず冷静な判断が必要で、これはメンタルが強くないと出来ることではなく、ただ単に「逃げる」こととは違います。

そのメンタルの強さというのは自信の裏付けも必要なわけで、それが体力であったり技術であったりします。

結局、体力面、技術面とメンタル面というのは、一枚のコインの裏と表なわけで、表と裏があって初めて完結するものであります。

どちらに偏ってもいけないわけで、いけないとは、バランスを欠く、つまり不完全ということで、指導という観点からすれば、これらを同時に満遍なく指導しなければならいわけで、指導者の質が問われる点でもあります。

難しい話になってきましたねぇ(笑)

ちなみに、「春秋」とは中国春秋時代の歴史書で、孔子作とも伝えられています。なので『君子危うきに近寄らず』という言葉は孔子の言葉ともいえます。意味は、有名な言葉なのでわかると思いますが、こういう故事やことわざって、逆のことを言っているのも多いです(笑)

どっちだよ!

とか思っちゃいますが、どちらも正しいわけです。人生には色々な場面があり、シチュエーションですが、それに応じた、臨機応変な対応が必要ということですね。

『君子危うきに近寄らず』の反対の意味も持つ故事・ことわざとして有名なのが『虎穴に入らずんば虎児を得ず』ですかね。

これは後漢書にある言葉です。

『孫子の兵法』にもいい言葉たくさんありますが、書き出すと終わらなくなるので、やめておきます(笑)

「兵は詭道なり」なんて孫子の神髄みたいな言葉なんですけどねぇ・・・空手にも通じます。

あ、みおちゃん、この練習苦手って言ってたよねぇ。

メンタル鍛えないと!


突然型選手権!の巻” へのコメントが 3 点あります

  1. 筋肉の分厚さとともに、精神も強く(あつかましく?)なれて、
    空手をやってとても良かったと思いますヽ(^。^)ノ

    でも、一人で型やったりするのは、
    心臓もピンクになりそぉ(*^。^*)キャー

    ユウスケくんとハリウッドスターの上手さは僅差だし、どっちかな~(#^.^#)

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