そしてハリウッドスターです。
控え選手椅子に座っていましたが、その隣りには山浦君。
「おお、山浦が付いてくれたか。よかったねハリウッドスター」と声をかけると、なんか手の平を見ています。
よく見ると、赤い点々がまるで鮮血のように指に付いています。
「怪我したの?」と聞くと「いえ」と。
どうやら、ヘッドガード(赤色)の素材が劣化して、その劣化した素材が付着している様子。
なんだよ、それ!
爆笑しつつも、もっといいヘッドガードあるだろうに、なぜ劣化したヘッドガードを選んだ、と困りました(笑)
ヘッドガードは段ボールに入れられ、選手が自由に選んで装着するシステムだったのです。
山浦君がハリウッドスターにボロクソ言うかなと思っていたら、なんとなんと、あの山浦君が優しくハリウッドスターの指から付着した破片を取ってあげています。
大人になったなぁ、山浦・・・
この優しさが試合を前にした選手に対する愛情なわけで、試合に集中させるための山浦君の行動とはハリウッドスターは気が付いたか・・・
「顔には付いていませんか?」
とハリウッドスター。
実は耳のあたりにも破片が付着していたのですが「いや、全然」と答えたというのは内緒です。
試合に集中しろ、という意識があったので。
それでも「ヘッドガード取り替えた方がいいですか?」と聞いてくるハリウッドスター。
そんな暇ねぇじゃん!
試合に集中しろ!
と声を出したり(笑)
ハリウッドスターの準決勝の相手は、彼女より随分と体重差のある選手です。押し込まれたら、そのまま持って行かれちゃうので右で出足を潰し左ショートをこつこつ当てろ、と。
既に井上雄一朗も自分の試合も終わっているので、ハリウッドスターに色々と指示しています。
周りを見ると、他のセコンド陣も全員揃っています。
少年部も保護者も、みんな揃っています。
ハリウッドスターは代継橋道場にも武蔵ヶ丘道場にも顔を出し稽古しているので全道場生が知っているわけです。あ、戸島教室くらいかなぁ、出てこないの。これは練習時間や武蔵ヶ丘道場と稽古日が被っているからという理由もあるのですが、戸島教室のリョウタロウはハリウッドスターのことは知っていました。
特練やボクシングを含めると、道場生の中で一番練習しているのはハリウッドスターで、あのユウスケをも凌駕する練習量。
世界一練習したからといって世界一になるとは限らないわけですが、練習の虫なハリウッドスターが決勝進出をかけて戦うわけで、そういう姿を知っている同性である少年部のお母さんはウルウル状態・・・だったかな?
練習量は多いですが、毎回毎回同じことを注意され、練習が終わり、井上雄一朗と稽古後の総括をするときには必ずハリウッドスターの話題になります(笑)
かれこれ2年くらい同じことを言っているような気がします。
それでも今大会は調子がいいようで、それならその気にさせてポジティブで試合した方が結果がどうであれ、練習の結果を出すという意味ではいいわけで、そういう雰囲気にする周りの人々。
本戦引き分けで延長戦で勝利。
試合が終わりヘッドガードを取ると、顎の辺りに劣化したヘッドガードの付着が・・・
ユウスケママとか「血!」と思ったみたい。
いえ、劣化した素材の付着です(笑)
顎のあたりに付着してたので、どうみても流血以外の何ものでもないんですよ。ユウスケママが速攻で拭き取ってくれましたが、なんせ付着している(笑)
拭き取った後は、肌が真っ赤です。蚊に刺されたみたい。
なんて微妙な緊張感の試合だ(笑)
次は決勝戦です。
その間、演武やら他のクラスの決勝があったので時間がかなり空きました。
そして決勝戦。
ちゃんと劣化していないヘッドガードを選ぶハリウッドスター(笑)
決勝戦ではKOされました。
目の覚めるような右ハイキックをモロに顔面で、劣化していないヘッドガードの顎の部分で受けて膝から落ちました。
見事な負けっぷりです。
同じ負けなら、あんな風にスパッと負けた方がスッキリするだろう、とは井上雄一朗が試合後ハリウッドスターにかけた言葉。
それくらい見事な一本負けでした。
始まって割とすぐだったので、セコンド陣はハリウッドスターが立ち上がるまで、立ち上がったあともお通夜モードです。時間を計っていたトヨズミ君の、ストップウォッチのスイッチを切る音が静まりかえった試合場に響きました。
上手い選手でした。優勝した谷山選手。
強いというより上手い。
右ハイで倒しますからねぇ。普通は左ハイ。
右ハイで倒すというのは、どれだけ冷静だったんだ!と唸るしかないわけです。
ハイの前に前蹴り蹴っているわけで、そのフリがハリウッドスターに効いているから決まったのですが、このハイまでに繋げる流れが上手いなぁと。
つうか、ハリウッドスターは、そのフリに気が付いていなかったかも(笑)
インファイトファイターなので、とりあえず間合いを詰めなきゃいけないので前に出て、そこにハイ。
ある意味カウンター。
ハイを蹴ってくる選手とわかっていたにも関わらず、無防備に間合いを詰めたから。
なんでしょうが、それでもハイを決める谷山選手は凄かったですね。
みんなハイが凄かったと言っていましたが、それより凄いのは、その前に出した前蹴り。強い前蹴りでハリウッドスターはバランス崩しましたから。そのすぐあとにハイ。ハリウッドスターは、膝の位置が同じに見えたんでしょうねぇ。
詰め将棋ですよ。
そりゃ、どうしようもない。
光に「ああいう風に考えて蹴らないとね」と言うと「オス」と答えていましたが、わかったかどうかは不明(笑)
スタミナには自信があったので、左ショートと右で勝負すればいい感じになったと思うのですが、何もさせてもらえなかったので、それが実力差。
課題も見えたので、それを克服するために、練習ですね。
とても立派でした。
表彰式、準優勝だったハリウッドスターは正道会館最高師範である角田信朗師範から表彰状を授与されました。
表彰式のあと、井上雄一朗と記念撮影。
ほのぼのとした画像に見えますが、この画像を撮る前に色々あったというのは言うまでもありません(笑)
賞状は見えるようにこう持って。
トロフィーも正面に向けて置かないと。
って言われてました(笑)
最後に、最後まで残っていてくれた練習仲間と記念撮影です。
ユウスケ、最後までありがとう。
仕事で通常稽古にこれなくても、ハリウッドスターのために遅い時間の特練につきあってくれたみおちゃん。
特練につきあってくれた黒帯な山浦君や亀ちゃん。
準優勝ではありましたが、他にもたくさんの仲間達の協力で結果を出すことができました。
足首を怪我しているにもかかわらずスパーリングパートナーを務めてくれたツエさん。
元気の出る梅干しを大会当日も持ってきれくれたカワハラさん。
仕事中にもかかわらず会場まで応援に来てくれたタカハシくん。
遠いトコから応援にかけつけた代継橋道場の道場生やご父兄。
近いトコから応援にかけつけた武蔵ヶ丘道場の道場生やご父兄。
昔、同じ会派で汗を流していた後輩たち。
ご協力、ご声援ありがとうございました。
会場をあとにすると、既に日が暮れて真っ暗でした。冬の日暮れは早いわけで、試合会場での熱闘が嘘のようです。
ハリウッドスターは、生まれて初めて井上雄一朗に叱られない1日を過ごしたはず。
それは、君が練習したことを一生懸命試合で出したからです。強い選手はたくさんいるわけです。結果は常に出るとは限らず、出ない方の時が多い。
けれども、練習してきたことをあの短い時間で出すということはなかなか出来ないわけです。
少なくとも、この日はハリウッドスターは、全力を出し切った。決勝で敗れましたが、その全力を出し切る姿をみんな見ました。
だから褒められた(笑)
お疲れ様でした。
次は、少年部のクリスマスカップです。来週末です。
頑張りましょう。
あ、そうそう。
ユウスケは、帰りに「鶴の湯」に消えていきました・・・
温泉かよ!
お疲れさでした
井上代表の勇姿を見たかったです。
ハリウッドスターさま、入賞おめでとうございます。
酒井さん、お疲れさまでした
皆さんお疲れ様でした!HOLLYWOOD☆STARさんおめでとうございます!
応援行きたかったです!師範が真剣に戦う姿、少年部の皆さんはどう感じたんでしょうか(^-^)
おすっ!
みなさんお疲れ様でした。井上先生がガチで戦う姿はじめて見たような気がします。みなさんが、真剣に戦っている姿とってもかっこ良かったですっ!次は私たちがクリスマスカップでがんばります☆
みなさんご声援ありがとうございました。
次も狙うそうです(笑)